報告日:2022年8月 報告者:小西 兼幸
業種・ 業界 |
支援先 /所在地域 |
テーマ・支援概要 |
支援者数 |
支援時期/回数 |
農業 |
○〇農園 /袋井市 |
栽培作業をもっと楽にする。 そして、スタッフどうしのコミュニケーションが、もっと取りやすい環境を構築する。 |
2人 |
2020年11月~/8回 |
<支援先の課題>
クラウンメロンの温室栽培 に関して以下2点を改善課題とした。
1. 栽培作業は、温室内での不安定な姿勢での作業、夏場の高温での作業など、作業員に身体的負担のかかる作業が多く、作業負荷の大きさが生産性を上げにくい要因にもなっていることから、栽培作業がもっと楽にできるようにしたい。
2. 作業員はハウス内で1人で作業をすることが多いため、ノウハウ・作業進捗などの情報共有がしにくい状況になっている。また、作業員間の協力体制がとりにくい環境でもあることから、コミュニケーションの取りやすい職場にしたい。
<支援内容>
初年度5回、次年度3回、計8回の支援を実施。
初年度は、問題点・改善要望事項のヒヤリングを実施し、そこで上がった30項目について分類分けを行い以下の支援を実施。
① 栽培作業の改善としてすぐに試せる改善案の試行、および改善対象となる機器メーカーへの問合せ等を支援
② 栽培作業の改善として長期的な改善活動を要する事項について、対応の方向性についての提案と、改善活動計画の作成を支援
③ 経営者・作業員のコミュニケーションづくりツールとして、LINE WORKSアプリの導入・活用を支援
④ スタッフが自発的に改善に取り組むことができる仕組みとして小集団活動の導入を提案
次年度は、収穫後の植付け準備作業の改善要望を受け、調査・分析の結果、費用対効果などを考慮し以下の作業に関する改善提案を実施。
① 栽培床への散水(水やり)のために、既に導入を予定している自動潅水装置を使用した散水作業への活用
② 熱水土壌消毒時の密封ビニールシートの重りとして、従来の置き石に替わり、アルミ缶に砂利を詰め込んだ重りの活用
<支援効果>
支援先企業においては、試行・検証を行いながら、全温室ハウスへの改善案の展開に向けた準備を進めているところであるが、該当の対策実施によって、売上高の11%向上を見込んでいる。
現在、温室ハウス各棟の年間での収穫回数は4.5回となっているが、上記の改善により年間5回の収穫が可能になる。年間に0.5回UPの収穫ができることで、売上高の11%向上が可能になる。
以上