(同)ベストブレーン浜松 コンサル支援事例報告書
報告日:2022年7月 報告者:小川 貞明
業種・ 業界 |
支援先 /所在地域 |
テーマ・支援概要 |
支援者数 |
支援時期/回数 |
製造業 |
㈱インペリアル /袋井市 |
技術・技能伝承及び生産性の向上、及び職場環境の5S推進 高齢化した熟練工の技術・技能を女性社員や新入社員にも伝承できる仕組みを構築し、日常的に運営できる体制を構築する。 |
2人 |
2020年11月~/5回 |
<支援先の課題>
スフ°リングワッシャーの製造
課題としては人材の育成と確保。主力の男性社員(3名)は高齢化し、再雇用を続けているが、企業継続の為にも将来の布石を打っておきたい。男性社員は熟練工として現場を支えているが、作業技能が属人化され本人しかその作業ができない。熟練工の技術・技能を女性社員や今後採用する社員も伝承できる仕組みづくりを構築し、対外的にもこれまでとは違う働きやすい工場イメージを打ち出したい。
<支援内容>
技術・技能伝承の教科書というべき、森 和夫著「技術・技能伝承ハンドブック」を中心に全4回の指導計画書を提示し、支援の進め方について確認しながら推進した。
具体的な支援内容として、
1.対象とする工程を詳細に分析するため、ビデオ撮影し動画を確認しながら、作業内容を分類整理した。熟練作業者に参加していただき、伝承すべきポイントを可視化するため、クドバス・チャートを作成した。
2.作業者の保有技術・技能とそのレベルを整理するための技術・技能マップを作成し、今後に向けての人材育成計画のベースとして活用する方法をアドバイスした。
3.人材育成のための作業マニュアルとして、従来は手書き又はExcelで作成したものを印刷して利用していたが、細かな作業部分の説明が分かりづらい。この点を改善できる動作分析ソフトを活用し、代表工程を対象に重点部分を動画に組み込んだデジタルマニュアルとしてサンプル作成した。このマニュアルを作業現場でタブレット端末にて参照しながら実習できることを目指す。
<支援効果>
今回の支援で技術・技能伝承の取り組み方についてサンプル工程を対象に具体的に成果物として作成することができた。この成果物を作成する過程に現場の熟練作業者及び経営者にも参加していただき、その必要性・有効性をご理解いただいた。すでに動画撮影用のビデオ機材等も購入し、今後は自社活動として技術・技能伝承の取組みを進める計画を進めている。
以上